
「TSUKICO|月子」ブランドのはじまりは、
秋の満月の日に採取した、
ヘチマ水でつくった化粧水から。
敏感肌の方にも喜ばれ、
いつしか愛用の輪は世界へも…。
肌はもちろん気持ちまで癒してくれる、
その穏やかなエネルギーに満ちた使い心地は、
一体何から生まれるのだろう。
やがて月の巡りと自然のリズムの関係に着目。
ひとつの気づきを得ることができました。
以来、化粧水だけではなく、
手にした方が月の巡りや自然と響き合いながら、
自ら輝く力をより高めることのできる
モノづくりへと、漕ぎ出しました。
いくつもの出会いを求め、
いくつもの気づきを重ねながら、
「月子」はしなやかに
未来を拓いていきたいと思います。
そんなはじまりの想いを忘れずに進むためにまとめた、
「月子」の3つの指針。
揺るぎないモノづくりの基本です。
「月子」3つの指針
環境
「月子」の原料は、バイオダイナミック農法や古来からの有機栽培農法など、月や季節の巡りに逆らわない、環境にやさしいものであること。できる限り、環境負荷の少ない製造方法を追い求めること。そして清浄な土地や水にこだわり、人の五感を大切にしながら、製品開発を進めていきます。
昔々からのイヤシロチ、神土と呼ばれる那須の特別な大地で栽培。 土地改良のプロフェッショナルの助言もいただきながら 本来の大地のパワーを最大限に発揮できる土づくりを進めています。
月子の畑では、キュアテックス社の和紙繊維・キュアシートをヘチマ定植時に マルチとして使用。地球にやさしい素材でよりサステナブルな農業を進めています。 満月に採水されたヘチマ水も、和紙を使って丁寧にフィルターされています。
共鳴
月の巡りによって、自然も人も生命のリズムが変化します。さらに天候や場所によっても揺らぎます。そのリズムに合わせて選ぶことができ、使い分けたり加減できるレシピを提案します。
誰もが「月子」と共鳴しながら、より輝く自分と出会っていただけることを大切にします。月暦に従って、種蒔きから満月採水まですべての農作業を月のタイミングに合わせて行っています。 月の満ち欠けの自然のリズムにあわせて、植物にも大地にも負担を少なくし、 無農薬・無肥料の自然農法で育てられた植物を使用しています。
幸福度
モノづくりを通してかなえたいのは、生産者も製造者も、そして製品を手にする人も穏やかな笑顔になれること。より幸福を感じる毎日をサポートできる関係性を築きながら、「月子」を通して緩やかな和が広がっていくように…。幸福度という視点をマネジメントにも取り入れていきます。
自然栽培ヘチマのこだわり

TSUKICO|月子で使われているヘチマは大自然の循環に沿って、作物だけではなく大地そのものを育む農法で、月の満ち欠けのリズムにあわせて育てられています。
完全無農薬、無肥料での自然栽培の為、土作りがもっとも大切です。農業のプロのアドバイスも受け、2018年7月には、土壌微生物多様性・活性値 1,659,080(偏差値 74.2) という驚異的な数字を叩き出しました。これまでの取り組みで、ヘチマ栽培の土地環境が大幅に改善し、土壌検査の結果、土壌微生物の多様性・活性値から、極めて豊か、無肥料無農薬でも作物がよく育つ、として最高基準の土壌との評価となりました。
昔から化粧水として使われてきたヘチマ水。熱帯アジアが原産のウリ科一年草のヘチマが沈床されたのは、明の時代に中国に入ってから。その後、日本に入り、江戸時代初期にはすっかり広まりました。多くの女性の支持を得続けてきたその長い歴史が物語るように、ヘチマ は女性たちの美しい肌をつくってきました。室町時代に中国からヘチマが入ってくると『美人水』と呼ばれて、化粧水として使われるようになりました。江戸時代には『花の露』『江戸の水』、明治になると『キレー水』という名で売られていたようです。
ヘチマ水は、民間薬としては飲み薬や塗り薬としても用いられます。ヘチマの効用として、熱を除き、血をひやし、解毒の効用もあり、血行を活発にして神経系を整え、乳のでをよくし、小便を促し、腫れをとり、痛みを去って、皮膚病を治すなどが挙げられている。飲み薬としては痰切り、咳止め、むくみ、利尿に効くとされ、塗るとあせも、ひび、あかぎれ、日焼け後の手当、火傷にも効くとされています。ヘチマが美容面で非常に有名になったのも、ヘチマの持つサポニン類の効力によるものです。ルシオサイドと呼ばれるサポニンは、肌が本来持つ増殖機能を高久め、排泄器官としての働きと、新しい肌に生まれ変わる自然治癒力を助けることができる成分で、これがヘチマを美容成分として有名にさせたいわれです。ヘチマには肌の活性を高めるだけでなく、脂漏性皮膚、オイリーバランスを整える働きもあり、使い方により様々な皮膚に対応できる重宝な植物です。ヘチマ化粧水は、酸性化粧水の原型ともいわれるものだそうで、毛穴の引き締めに効果が大ということです。含有成分は、ヘチマサポニン、硝酸カリウム、ペクチン、タンパク質、糖分等。食品加工総覧によればヘチマ自体に雑菌抑制の力があるそうです。
月子の畑(神土)の歴史

平成元年に那須町から4万5千年前の地層下部から10点に及ぶ石器が発見され、前期旧石器時代から人間の営みが行われていたのではないかと推測されます。
月子の畑は、那須町指定の史跡・平安末期から室町中期にかけての芦野氏居館跡にあり、土器なども出土しています。明治になり健武山湯泉神社に合祀されるまで、熊野社が安置されており、南北約129m、東西約100mの回字型の居館跡で、神土(コウト)と呼ばれています。
吾妻鏡の建長元年(1256)6月2日の条に、「奥の大道に夜討強盗が蜂起しているので取り締まるよう」、鎌倉幕府が街道筋の御家人たちに指示したとあり、その中に「葦野地頭」の名前があり、この葦野地頭が芦野氏居館跡の主であったと考えられています。現在も那須の自然を求めて多くの都会の人たちが訪れるように、歌枕(和歌の名称や和歌の題材とされた日本の名所旧跡)の地として、西行、松尾芭蕉などが訪れ歌を詠んでいます。
月子の畑作業をしていると、大昔の人々が感じていた風を感じることができるような気がします。