月の巡りと共に-「那須贅沢時間」18巡り目 「自家製天然酵母パン アトリエ・イーハ 伊藤環さん」
新たな目標設定やチャレンジの始まりに適している、新月の日。
そんなエネルギーが満ちてくる時に、那須の自然におしえられながら満月化粧水「月子」を誕生させた(株)サクネス代表の澤野典子が那須周辺で素敵な生き方を紡いでいる方をご紹介。あなたの中の新たなスイッチが見つかるかもしれません。
自然と心の力感じる、手作りパン
「月子」は那須の神土という地域で無農薬・無肥料の自然農法で育てたヘチマから作っています。一年に一度、秋の満月の日にヘチマ水を採水。自然のリズム、月の巡りを大切に、仲間の協力を得ながら時間、愛情をたくさん注いで製品化しています。そんな「月子」と同じように自然に近い環境で育まれた穀物、食材を使った手作りのパンやお菓子があると知り、3程年前から通うお店があります。那須塩原市埼玉にある「自家製天然酵母パン アトリエ・イーハ」さんです。
イーハのパンが買えるのは毎週土曜日、「アトリエイーハ軒下」の日。
お日様の笑顔が眩し過ぎるくらいのある日の朝7時。イスやテーブルも並ぶやや広め目の軒下に、ブルーベリー、食パン、カンパーニュ、フォカッチャ、葡萄ぱん、フレンチトースト、マラサダ、などが勢ぞろい。トマトやオクラなどの夏野菜、糀、干し芋、つやつやのお米にひよこ豆がごろごろ入ったおにぎりまで並んでいます。
軒下の朝市は2017年7月22日に始まりました。アトリエ・イーハ店主、伊藤環さんと、同じ市内の自然栽培で野菜を育てている「結い家」さん、無農薬の米や味噌などを作っている「じょじょにファーム」さんとの3人でFood unit「下ノ畑上ノ田ンボ」を結成。当時は丹精込めて作った農作物の販売先があまりなかった為、軒下での販売を始めました。
軒下にパンたちと並んだ看板に3人の想いが綴られています。
【Food unit「下ノ畑上ノ田ンボ」
●販売しているコメ、みそ、野菜、加工品はすべてオーガニック、自然栽培のものです。
★おにぎり(自然栽培)・パン・サンドイッチ・菓子の材料、調味料は自家製又はオーガニックです。
◎人の身体や心を作っているのは人の口から入る食べ物です。
5年後、10年後のあなたの為に!
子供達の未来の為に!
冷蔵庫のほんの少しのスペースからオーガニックの食材や加工品に変えてみませんか?美味しいですョ!!
~食卓から美味しい革命~】
我慢できずにお店のイスを借り、ふっくらバンズの卵バーガー、BCT(ベーコン、キャベツ、トマト)バーガーをパクリ。パンのふわふわ優しい口当たりに驚き、感動!自家製マヨネーズは角がなく甘みがあり、食材の瑞々しさを際立たせています。「なんでこんなにおいしいの⁈」と声を漏らすと、伊藤さんが青空に抜けるような声で一言。
「おいしいパンの秘密はみんなの『愛』です(笑)」
看板の文字に納得。午後のひとときが、心地良い笑い声に包まれます。
伊藤さん(以下、伊):今、お米は予約でいっぱいで、野菜も人気でここに並ぶ分が間に合わない日もあるくらい。ここ5、6年で随分変わって、オーガニック栽培に取り組む生産者さんもすごく増えた。
典子(以下、典):食に対する意識がじわじわ高まってきたのね。
伊:人やモノのパワーを感じられる友人がいて、その友人が添加物とかをたくさん使った加工食品を見て、「エネルギーを奪ってしまう、マイナスの食品があることに気付いた」と言って色紙にこれを書いてくれたの。
《自然界の恵みをたくさん集め 感謝とアロハを込めて 生命力を高めた イーハの食べ物たち さあ、これを食べて 元気になろう アロハで満たされよう》
伊:私、フラを習っていて、前世は何回もハワイに生まれているらしいから「アロハ」と。その友人がね、ここで販売している野菜たちや那珂川町の平飼いの鶏の卵を見て「パワーがすごい」って喜んでいた。
典:ここはパワーが集まっているのね。自然に逆らって、夏の作物を冬も食べられるように作ったり、品種改良したり、遺伝子組み換え食品を作ったり。人間だけが自然に逆らって、地球に迷惑をかけている。本来はその季節のものを、近場の顔を知っている方の作った食べ物を食べるのが一番安全で環境にも良いんだよね。そういう意味でここは最適なコミュニティよね。〝軒下の関係〟。食への意識はいつから持つようになったの。
伊:あまり意識とかはしてない。黒磯の田舎で育ったから、子どもの時から食べていたものが自然だったんじゃないかな。
典:本来は特別なことではないんだよね。s
伊:あ、娘2人が小さい時には朝ごはんには気を付けていたかな。ご飯、味噌汁、納豆、お魚とかバランスを考えて。そうしたら、2人共柔道を習っていたけれど、一回も大きなケガをしなかった。影響はあると思う。
典:そうだよね。カラダは食べ物でできているのだから、必ず影響があるよね。
軒下は、なぜこんなに会話が弾むのでしょう。外と家の間。心地良い時間が流れる間、お客様も続々と訪れます。手間暇掛けた一品一品に笑顔と賑やかな声が途切れることはありません。
伊藤さんは、カフェ等の仕事ののち、那須町の高級リゾートホテルでパテシエに。出産を機に自宅で同ホテル専属の卸しのパン屋をスタート、専門学校の講師などもやりながら25年以上パンの仕事を続けています。
典:今は自分のペースでパン作りができている感じなのかしら。
伊:本当はもっとやらないといけないのかもしれないけれど、パン屋を広げるのは体力的にも無理。金曜日に仕込んで、土曜日に焼いて販売。二日がかりだからね。作り置きもできない。
典:すごくエネルギーを込めて作るものって大量生産ができない。だから付加価値があるのだけれど、難しいところよね。ここを始めて特に良かったことって何。
伊:常連のお客様がみんな良い人。本当にありがたい。
典:やっぱり良い気、エネルギーは集めるんだね。
伊:世の中には良い気を無意識に吸ってしまう人もいるんだって。何かルーティンの作業をボーッとしている時とかに人は無意識の状態「気絶」の状態になっている時があるらしくて、そういう時に良い気、エネルギーを吸われちゃうんだって!怖いよね。
典:ある人に「気を吸われそうな場所に行くときは塗香を肌に少し塗って行くといいよ」と言われた。天然の香木や漢薬が練り込まれていて、お寺のような香りがする。やっぱり自然の力って強いのよね。
伊:そうだよね。それに、「気絶状態にならない」と意識することも大切。気絶状態の時が多いと自分が本当にしたいこと、求めていることも分からなくなってしまうんだって。
典:食も気も、何事も意識することが大切なのね。今日の学びは、「良い物を食べてエネルギーを貯めて、気絶は止めよう!」だね。
この日、サクネスの新商品「パーフェクトルイボス〈GODIN(アフリカーンス語で“女神”)〉をいただきながら取材。伊藤さんは「カラダに良さそう!薬草みたい!飲みやすい」と喜んでくれたのです。話は尽きず、約2時間!あっという間に経っていました。
【神々の花園】と呼ばれる南アフリカの一部地域でしか育たず、野生に限りなく近い有機農法で丹精込めて栽培されたルイボスは、正にエネルギーの塊なのかもしれません。
〝本来、野菜や果物も自然の力を蓄えたパワーフード〟
心を込めて作られたパンとルイボスが大切なことを教えてくれた、午後のひとときでした。
天然酵母パン アトリエ イーハ
- 〒325-0033 栃木県那須塩原市埼玉78-105
- 0287-62-5865
- 【営業日、時間】
- 下ノ畑上ノ田ンボ 毎週土曜 7:00~14:00ごろ