2021年12月 月子の「もうすぐ満月ですよ」柚子
月子の「もうすぐ満月ですよ」
月に一度、満月の頃に、季節のお話や暮らしのこと、心身のことなどお届けします。
柚子
今年、那須の柚子は豊作です。
お知り合いから、どっさりといただきました。
満月のようなまん丸な黄色が、キッチンを明るく、いい香りで満たしてくれています。
桃栗三年柿八年とよく言いますが、この続きは「柚子の大馬鹿十八年」。
柚子を植えてから実がなるまでには十八年もかかる、というのです。
正しい数字は、現実的には条件によって色々だと思いますが、
兎にも角にも他の果物に比べて、柚子がなるには長い時間がかかる、ということ。
そう考えると、この豊かな実りへの感謝もひとしおです。
さて、柚仕事。まずは半分に切って、絞り汁を瓶に詰めましょうか。
瓶のギリギリまで入れて、なるべく空気に触れないように。塩と醸造酢を少し加えてもいいようです。産地では柚子酢と呼ぶようですが、開封しなければ常温で一年持つとも…。
柚子酢は、ポン酢やジュース、酢飯に重宝です。
皮はお料理やジャム、甘く煮て砂糖漬けなども。柚味噌も定番です。
熱々の茹でた蒟蒻に柚味噌をつけて食べれば、体がお腹の中からポカポカしてきます。
お正月用には、丸ごと保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室に入れておきます。
これで一安心。
そして冬至には、柚子湯ですね。
ホカホカ湯気の中、まん丸お月様のような柚子を湯船に浮かべて入るお風呂は、
まさに「極楽、極楽…」、疲れも癒えて、気分もリフレッシュします。
湯冷めしにくく、お肌も艶やかになるーー。寒いからこそのなおさらの悦びです。
もうすぐ満月、そして一番昼の時間が短い冬至。
寒さはこれからが本番ですが、冬至は一陽来復。この日を境に徐々に日が長くなることから、
春に向けて幸運がひらけてくるともされています。
どんな幸運がやってくるのか、柚子湯につかって、ちょっと夢想して見ることにしましょう。
お肌の調子はいかがですか。
お肌というと多くはフェイスを思い浮かべますが、この時期の手のお肌の調子も気になりますね。手のモデルをしている方が、食事の後の皿洗い時には、手にたっぷりの化粧水や乳液などをつけて、その上から二重にゴム手袋をして、50度ほどの高い温度のお湯で皿洗いをする、と紹介していました。家事をしながら、温パック効果で手肌の状態をよくする、というのです。手の温パックをしている時間、と思えば皿洗いも少し、楽しい気分にもなりますね。手に満月化粧水をたっぷりつけ、仕上げにピュアオイルを1滴のばして、始めてみませんか。