2022年2月 月子の「もうすぐ満月ですよ」梅の香り
月子の「もうすぐ満月ですよ」
月に一度、満月の頃に、季節のお話や暮らしのこと、心身のことなどお届けします。
梅の香り
寒い毎日ですが、日差しは少し柔和になってきましたね。
お散歩しながら、なんとなく春の兆しを探している私がいます。
まだ冬枯れのような景色ですが、陽だまりでは春の野の花たちが健気に咲き始めて、
近づけば小さな花アブも飛んでいます。偉いなあ。
ふと、上品でほのかに甘い香りが、ふわっと漂っているのをキャッチ…。
どこだろうと見渡せば、少し咲き始めた白梅の木がありました。
ふくらんだまん丸な蕾がいっぱい。確かな春の訪れを見つけて、思わず笑顔になりました。
梅は中国原産で、日本には奈良時代以前に、遣隋使か遣唐使が持ち帰ったのだそう。
その気品ある清楚さは日本人好みで、万葉集では118首も歌われ、萩の141首に次ぐ二番目の多さ。ちなみに桜は40首だそうです。
そういえば「令和」の元号は、万葉集の第5巻「梅花32首」の序文にある
「初春の令月にして、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す」
訳:新春の好き月、空気は美しく風は柔らかに、梅は美女の鏡の前に装う白粉の如き香りを漂わせている(この時の月は、月日の月のこと)
という、大伴家持が観梅の宴で詠んだとされている歌から選ばれたのでしたね。
調べてみると古今集と新古今集には、梅の香りと月を詠んだ歌がいくつもありました。
古今集 凡河内躬恒
「月夜にはそれとも見えず梅の花香をたづねてぞしるべかりける」
訳:月夜には梅の花が月の光にまぎれても、その香りをたよりに知るべきだったのだ。
新古今集 藤原定家
「大空は梅のにほひに霞みつつ曇りもはてぬ春の夜の月」
訳:大空に梅の匂いに霞むような朧月夜だ。
万葉人の頃から、梅は花だけでなく、その香りでも人々を魅了してきたのですね。
今夜は東京大新宮にお参りしていただいた、
とっておきの「梅の香り」の入浴剤で、バスタイムでも早春を楽しみたいと思います。
お肌の調子はいかがですか。
香りの情報はダイレクトに脳に伝わるので、素早く脳を活性化してくれるとされています。自律神経系・ホルモン系・免疫系に影響を与え、感情をリセットして心身のバランスをとってくれると言われています。お肌のお手入れに香りをプラスするのは、お肌の調子を整える意味でも効果的といえますね。Tsukicoシリーズは無香料だからこそ、その日の気分にあった香りのデュフューザーなどと合わせて使うことで、よりその日の自分に合ったお手入れを楽しんでいただけます。